ニチコンの蓄電池って良いの?って気になる方も多いことでしょう。また、ニチコンの蓄電池を提案されて本当にニチコンで良いのか悩んだりしますよね。
こんなお悩みを持っている人
- ニチコンの蓄電池はどうなの?
- どんな特徴があるの?
- どれを選べばいいの?
- 価格はいくらするの?
そんな不安を抱えている皆さんに、少しでも問題解決できるように分かりやすく蓄電池について解説していこうと思います。

【この記事の信頼性】
太陽光業界に2009年から活動している運営者が、メーカーや販売業者、商社から色々情報を入手して、蓄電池の勉強をしたい人向けに、失敗しない家庭用蓄電池導入方法の解説をしています。
この記事はニチコンの蓄電池に特化した内容で、できる限りわかりやすくお伝えしていきます。
この記事を読むメリット
この記事を読んで頂ければ、ニチコンの蓄電池の良さがわかり、蓄電池の選び方もわかります。
ニチコンは単機能蓄電システムのラインナップが多いので、太陽光発電を付けたばかりの方やパワコンを取り替えたばかりの方におすすめのメーカーです。
特徴としては、大容量で大出力、どんな環境でも設置がしやすく、電気自動車のV2Hにも対応しています。
ニチコンの蓄電池の相場価格は4.1kWhの110万円から始まり、最大の16.6kWhは265万円が相場価格になってきます。トライブリッドの相場価格は250万円。トライブリッドは工事内容やV2Hスタンドを一体型にするかポッドにするかで価格は変わってきます。
ハイブリッド蓄電システムは12kWhのみなので、蓄電容量が合う方はおすすめですが、ハイブリッド型蓄電池で蓄電容量は小さくても良いとなればシャープや長州産業の蓄電池になってくるでしょう。
単機能蓄電システムを検討の方は、検討材料の1つとして見積もりを取ることをおすすめします。
ニチコンで未来のライフスタイル
ニチコンは、家庭用蓄電池だけではなく公共・産業用蓄電システムも取り扱っている蓄電池メーカー。ここ数年では販売台数も国内上位クラス。「電気を蓄え、上手につかうテクノロジー」のトップメーカーとして、常に先の価値を提供してきています。その1つとして業界最大クラスの蓄電容量。また環境問題、日本のエネルギー問題から、一般住宅の未来まで考えている蓄電池なのです。
では、ニチコンの蓄電池の説明をしていきます。
ラインナップ
ニチコンの蓄電池は、単機能蓄電システムのラインナップが充実しています。
単機能蓄電システムの容量は4.1kWh、11.1kWh、12.0kWh、16.6kWhまで4つのラインナップがあります。ハイブリッド蓄電システムは、12.0kWhの1つです。またV2Hと連携ができる11.1kWh、16.6kWhがあり、V2Hがセットになったトライブリッドの商品を揃えています。
ニチコンの蓄電池は、蓄電池用のパワーコンディショナと蓄電ユニットが一体型になっています。なので、基本的に蓄電池本体のみを据え付ける格好になります。
単機能蓄電システム
ニチコンの単機能蓄電システムの容量は4.1kWh、11.1kWh、12.0kWh、16.6kWh。単機能なので、今の太陽光発電に追加で蓄電池を設置していくイメージになります。容量によって停電時の対応は特定負荷と全負荷が選択できます。
商品 | ![]() |
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タイプ | 単機能 | 単機能 | 単機能 | 単機能 |
蓄電容量 | 4.1kWh | 11.1kWh | 12.0kWh | 16.6kWh |
実効容量 | 3.3kWh | 9.4kWh | 10.3kWh | 14.2kWh |
寿命(サイクル数) | 6,000 | 6,000 | 6,000 | 6,000 |
停電対応 | 特定負荷 | 特定・全負荷 | 特定負荷 | 特定・全負荷 |
停電時出力 | 1.5kW | 1.5kW、3.0kW | 1.5kW | 1.5kW、3.0kW |
寸法mm(W幅×H高さ×D奥行) | W740×H650×D300 | W1060×H1250×D300 | W1060×H1250×D300 | W1060×H1250×D300 |
重量 | 77kg | 182kg、190kg | 226kg | 234kg、236kg |
設置場所 | 屋外 | 屋外 | 屋外 | 屋外 |
HEMS機能 | あり | あり | あり | あり |
保証 | 10年 | 10年 | 15年 | 10年 |

ハイブリッド蓄電システム
ニチコンのハイブリッド蓄電システムの容量は12.0kWh。ハイブリッド型蓄電池でもハイブリッドパワーコンディショナと蓄電ユニットが一体型になっています。停電時の対応は全負荷。
商品 | ![]() |
タイプ | ハイブリッド |
蓄電容量 | 12.0kWh |
実効容量 | 10.3kWh |
寿命(サイクル数) | 6,000 |
停電対応 | 全負荷 |
回路数 | 4回路 |
停電時出力 | 5.9kW |
寸法mm(W幅×H高さ×D奥行) | W1060×H1250×D300 |
重量 | 254kg |
設置場所 | 屋外 |
HEMS機能 | あり |
保証 | 15年 |

V2H連携型
ニチコンにはV2H連携型の蓄電池があります。容量帯は11.1kwh、16.6kwhの全負荷モデル。
V2Hとは
EV車(電気自動車)の電気を家に給電するシステムになります。EV車のパワーコンディショナの役割です。

トライブリッド
トライブリッドとは、電気を溜める蓄電池とEV車(電気自動車)の電気を家に給電するV2Hが組み合わさった商品です。
昼間に太陽光発電で創った電気をご家庭で活用したり、EV車(電気自動車)に電気を溜めたりしていきます。またEV車(電気自動車)に溜まった電気を夜間にご家庭で使うことで自給自足を目指していきます。

多彩な太陽光と連携
単機能蓄電池だからこそ、多彩な太陽光と連携ができます。
蓄電池用のパワーコンディショナと蓄電ユニットが一体型になっている単機能型なので、国内メーカー、海外メーカー、燃料電池とも接続が可能です。
ニチコンの特徴3選
ニチコンの蓄電池はいくつか良い点がありますが、他のメーカー比較した中で特徴になるものを3選挙げていきます。
- 業界最大クラスの大容量&高出力
- 幅広い環境に強い
- 電気自動車のV2Hにも対応
では、解説していきます。
業界最大クラスの大容量&高出力
ニチコンのラインナップは、ほとんどが10kWh以上の蓄電容量です。また12kWhのハイブリッド蓄電システムは太陽光充放電5.9kW、自立運転出力5.9kWという高い充放電能力を持っています。
下図のように出力は蛇口の大きさになってくるので、大きければ一度にたくさんの電気を使うことができるのです。
大容量や高出力によって、太陽光発電の余った電気を溜める時間も早く、停電時も出力が高いので、あらゆる家電製品を同時に使うことが可能です。
そうなれば、「もしもの停電時にも安心」して電気が使えるのです。
幅広い環境に強い
ニチコンのハイブリッド蓄電システムは、幅広い環境にも対応しています。暑い地域、寒い地域などの温度が「-30℃~+40℃」までなら問題なく屋外設置が可能です。
また直射日光が当たりやすい南側に設置するスペースしか無いときには、オプションの日よけボードを付けることで解決できるでしょう。
電気自動車のV2Hにも対応
ニチコンの11.1kwh、16.6kwhの全負荷モデルはV2Hと連携して併用運転が可能です。蓄電池とV2Hがどう運転するのかイメージがつきにくい方もいるかと思います。
下図は通常時の運転(昼間)と停電時の運転(昼間)のイメージ図です。
お昼間の通常運転時は、まず太陽光発電で発電した電気を家で使います。その次に余った電気は電気自動車に充電し、さらに余った電気があれば蓄電池に充電していきます。更にそれでも電気が電気が余れば、電力会社に送電するという流れです。
お昼間に停電が起きた場合は、蓄電池は停電を感知し数秒後に放電を開始します。そして太陽光発電のパワコンが起動し始めると発電した電気を家で使います。足らない電力は蓄電池の方から放電していき、更に足らないときは電気自動車に溜まっている電気を手動で放電することができます。
運転モード
ニチコンの蓄電池の運転モードって、どういったモードがあるのでしょうか。蓄電池の動き方やモードが気になりますよね。ニチコンの蓄電池運転モードは2つです。
- 経済モード
- グリーンモード
では見ていきましょう。
経済モード
経済モードは、FIT期間中の使い方になります。太陽光発電で余った電気は電力会社に売ることができます。そして蓄電池の活用方法は、夜間の安い電気を充電し、夜間時間帯以外の割高な時間帯に放電して節約していきます。経済性を重視したエコノミー設定になります。

グリーンモード
グリーンモードは、FITが終わった後の使い方になります。太陽光発電で余った電気を蓄電池に溜めて消費量が多い時間帯に使っていきます。環境を重視したエコロジー設定になります。

安心の15年保証
ニチコンの蓄電システムは、安心の15年保証があります。できる限り安心して長く使いたいと思う方は多いです。そのため短い保証よりは長い保証が良いですよね。
なので、15年保証というの心強いことでしょう。
※室内リモコンは5年保証
安心サポート
室内リモコンをご自宅のインターネットに接続すれば、蓄電システムの状態を24時間分析してくれます。メンテナンスを行ったり、新しいファームウェアをダウンロードするなど、常に安全を見守ってくれるのです。
また電力会社の遠隔出力抑制ルールに、ネットワーク経由で機器のソフトウェアをアップデートして対応可能。
そして将来的にはスマートメーターと接続し、HEMSの代わりとなってデマンドレスポンスに対応することも可能です。

ニチコン蓄電池の選び方
特長はわかっても、どうやって自分の家にあったプランを選べば良いの?って思うことでしょう。
なので、ニチコンの蓄電池をどう選べばよいかシミュレーションしていきます。
【お客様の家族構成、ライフスタイル】
家族構成:父、母、子2人
電気代:12,000円
インフラ設備:オール電化
太陽光発電設置年数:10年

現状把握
ここからは、運営者がお客様にヒアリングをしながらプランを決めていきます。
太陽光発電メーカー
太陽光発電メーカーを知ることは、蓄電池メーカーとの相性を聞くためです。相性が悪いメーカーも合ったりします。
ただしニチコンの単機能蓄電システムが良いという方は、現状の太陽光発電との相性とかは見なくて良いので、【停電対策】まで飛んでいただいて大丈夫です。
なので、ハイブリッド蓄電システムが良いという方は現状の太陽光発電メーカーとの相性の問題のみなってきます。
太陽光発電メーカーがシャープの方はシャープの蓄電池がおすすめ。
太陽光発電メーカーが長州産業の方は長州産業の蓄電池がおすすめ。


太陽電池モジュール(パネルの型番)
パネルの型番を知ることは、ハイブリッドパワコンの1回路に何枚まで入力することができるかという点です。

パネルの型番はCS5A-190M (bf)が24枚

ポイント
パネルの型番を知りたい時は、保証書に載っていますので確認しましょう。
回路数
太陽光のパネルは何枚かが束になって構成されており、その束を「1回路」として接続箱というものに接続されています。ハイブリッド型蓄電池にしたい場合は、接続できる回路の本数が決まっていますので、確認する必要があります。



注意
接続箱の回路数が最大4回路なので、もしかしたら実際使用している回路が2回路とか3回路のケースもありますので、現場確認したほうが確実です。

ニチコンのハイブリッド蓄電システムは1機種しかないので、相性が合えばプランはすんなりと決まります。ちなみにESS-U2L1の型番になります。
では次からは単機能蓄電システムの決め方を行っていきます。
停電対策
まずは停電時にどこの電気が使いたいかです。特定負荷、全負荷がありますので、選んでいきましょう。



容量選び
蓄電容量の選び方は、売電量と電気使用量の両方見ていく必要があります。



売電量目線でいけば13kWhの蓄電容量になりますが、電気使用量が300kWhなので使い切れないですね。
逆に、電気使用量目線でいけば、10kWhの蓄電容量になりますが、売電量が400kWhなのであふれる電気がでてきます。
なので、10kWh~13kWhの間の蓄電容量が目安になってきますが、12kWhの蓄電池なら実効容量が10.3kWhなので、12kWhの蓄電池が良いですね。

設置場所
商品が決まりましたので、次は設置場所になります。設置場所を決める機器は、「蓄電ユニット」「室内リモコン」「特定負荷用分電盤」。
・蓄電池ユニット
蓄電ユニットは屋外設置になります。また重量が250kgありますので基礎が必要になってきます。
注意
重量が226kgもあるのに簡易基礎で済まそうとする業者もありますので、本基礎にすることをおすすめします。
【簡易基礎】
【本基礎】
・室内リモコン
室内リモコンは屋内の壁掛けになり蓄電池ユニットと有線でつなぎます。なので配線が通れば給湯器のモニターやインターホンのモニターと並べても良いですし、よく見たりする場所にかけても良いでしょう。
・特定負荷用分電盤
住宅用分電盤から特定の回路を取り特定負荷用分電盤につなぎますので、住宅用分電盤付近が良いです。


ニチコンのラインナップ価格
では最後に価格です。商品と工事内容が決まりましたので、設置費用が出ますね。


ポイント
いきなり契約はせず、相見積もりを取ることは非常に大事。契約を迫られても、その場で契約はしないようにしましょう。
単機能・ハイブリッド蓄電システムの価格帯
商品 | 蓄電容量 | 実効容量 | 停電対応 | 相場価格 |
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4.1kWh | 3.3kWh | 特定負荷 | 税込み110万円前後 |
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11.1kWh | 9.4kWh | 特定・全負荷 | 税込み170万円前後 |
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12.0kWh | 10.3kWh | 特定・全負荷 | 税込み210万円前後 |
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16.6kWh | 14.2kWh | 特定・全負荷 | 税込み265万円前後 |
トライブリッドの価格帯
蓄電池ユニット | V2Hスタンド | トライブリッドパワコン | 室内リモコン | 相場価格 |
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税込み250万円前後 |
まとめ
今回は、ニチコンの蓄電池を解説をしてきました。ニチコンの蓄電池は、常に上位の出荷台数を誇っています。
大容量の蓄電池がメインで4.1kWh、11.1kWh、12.0kWh、16.6kWhがあります。11.1kWh、12.0kWh、16.6kWhは、全負荷型蓄電池にも対応しています。ハイブリッド型蓄電池は12.0kWhのみです。
ニチコンの特徴は、業界最大クラスの大容量&高出力、幅広い環境に強い、電気自動車のV2Hにも対応しており、自給自足するのに強いメーカーです。保証に関しても無償15年保証が付いているプランもあるので、コストカットもできる。
単機能蓄電システムは、多彩な太陽光発電と連携ができるので、ほとんどのメーカーでも設置が可能です。なので見積もりを取る際は、ニチコンの蓄電池も材料の1つとして検討してみるのも良いでしょう。
少しでも実質負担を下げて導入するには、相見積もりを取ることは必須です。ソーラーパートナーズなら地元企業の優良販売店施工店で無料見積もりが取れるのでおすすめできます。