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家庭用蓄電池って実際はどうなの?種類・仕組み・必要性の基礎を丁寧に解説

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蓄電池が普及してきたことによって、これから蓄電池を考える方は、「実際に蓄電池ってどうなの?」って気になると思います。そんな中、蓄電池自体に不安がある方もたくさんいらっしゃることでしょう。

こんなお悩みがある方

・蓄電池ってどういった機器?

・蓄電池って実際はどうなの?

・どういった使い方するの?

そんな不安や悩みを抱えている皆さんに、少しでも問題解決できるように分かりやすく蓄電池について解説していこうと思います。

管理人
管理人

【この記事の信頼性】

太陽光業界に2009年から活動いる管理者(営業・二種電気工事士)が、メーカーや販売業者、商社から色々情報を入手して、蓄電池の勉強をしたい人向けに、失敗しない家庭用蓄電池導入方法の解説をしています。

この記事は、蓄電池の基礎的な部分(種類や仕組み、使い方)について説明していきます。

この記事を読むメリット
この記事を読んで頂ければ、家庭用蓄電池の基礎の部分が身につきますので、メーカー選びをする際には困らないことでしょう。

家庭用蓄電池の原材料はリチウムイオン電池を使っています。電池の中でも家庭用蓄電池に一番向いている原材料になります。家庭用蓄電池は太陽光のデメリットや電気代の削減、停電対策に活用できる良さがあります。また、どのご家庭にも設置がしやすいようにシステム構成やモードが用意されていますので、ラインナップが幅広いです。なので、各ご家庭に合った蓄電池が見つかることでしょう。

2023年1月から電気代が高騰し、急速に普及が進んでいますタイナビなら最大5社からのお見積もりが取得できますので、良ければ活用してみて下さい。

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蓄電池とは

蓄電池とは、充電して何回でも使うことができる電池のことを言います電池には大きく分けて一次電池と二次電池の2種類あり、蓄電池は二次電池になります。身近なもので言えばスマホの電池やノートパソコン、電気自動車などに使われています。

管理人
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使い切りの電池を一次電池って言います。

充放電の仕組み

電池の種類によって電池の素材は違ってきますが、基本的には以下のような仕組みで蓄電池は成り立っています。

蓄電池は、硫酸などの電解液の中にプラス(+)極とマイナス(-)極になる金属を入れることによって電流が生まれますプラス(+)極にはイオン(+)が溶けにくい金属、マイナス(-)極にはイオン(+)が溶けやすい金属を設置することで、イオンとくっついていた電子(-)がマイナス極からプラス極に流れる仕組み

このように電子がプラス(+)極に向かって移動すると同時に電流が生まれ、電気として使えるのです。この時に蓄電池の中では電解液の中にマイナス極の金属がどんどん溶け出すことを「析出」と言い、マイナス(-)極の金属がすべて析出してしまうとこれ以上の電気を放出できなくなります。

逆に充電させる場合は、蓄電池に電流を流し、プラス(+)極の電子をマイナス(-)極に移動させることによってラス(+)極の金属を電解液の中に析出させます。こうすることによって蓄電池の中に電気を貯めることができます

蓄電池の種類

蓄電池には、いくつか種類があります。その種類は、用途によって使い分けられています。家庭用蓄電池に使われている蓄電池は、主にリチウムイオン電池になります。では、各種類の特徴や用途を説明していきます。

鉛蓄電池

鉛蓄電池は開発から150年という歴史があり、今でも使われている主力の蓄電池になります。電池は充放電の回数によって寿命に影響を及ぼしますが、鉛蓄電池は充放電の回数によって劣化に影響がありません。

リチウムイオン電池

リチウムイオン電池は、日常生活において必要不可欠な電池になります。今では、大容量化や長寿命化の開発が進められおり、今後の需要拡大による市場価格の低下が期待できる注目の蓄電池です。

ニッケル水素電池

ニッケル電池はリチウムイオン電池が登場したことによって使用頻度は減りましたが、今でも充電式の乾電池に使われている電池になります。

管理人
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充電式乾電池のeneloopに使われているよ

NAS電池

NAS電池は日本ガイシが東京電力と共同で開発した世界初のメガワット級の蓄電池になります。鉛電池と比べてもコンパクトで長寿命です。また長期の電力貯蔵ができるのも利点でしょう。しかし、ナトリウムや硫黄といった危険物指定されている原料を使用するので、作動温度を300度に維持しないといけませんので、安全性の問題があります。

蓄電池は実際どうなのか

結局、蓄電池ってどうなの?って言う声は今に始まったことではありません。蓄電池の販売時期は2011年からになります。

結論として蓄電池の必要性は十分あります2023年1月から電気代が急激に値上がりして、電気代の削減の手段としても普及が進んでいます。また国が2050年にカーボンニュートラルの実現に動いていることもあるので、更に必要性が増してくることでしょう。

カーボンニュートラルとは
日本が目指すカーボンニュートラルとは、CO2だけに限らず、メタン、N2O(一酸化二窒素)、フロンガスを含む「温室効果ガス」を対象に全体の排出をゼロにするという取り組みです。

3つの必要性

蓄電池が必要と感じる時は3つあります。

  • FITが終わったとき
  • 太陽光発電を設置するとき
  • パワーコンディショナが壊れたとき

では、どんな必要性があるのか説明していきます。

FITが終わったとき

FITが終わったときには、必要性が出てきます。その理由は、FIT(固定価格買取制度)が終了してしますと、売電単価が10円未満になってしますので、安い値段で売るよりは蓄電池に溜めて使ったほうが良いということです。

例えば、「来年以降は電気買いません」となったらどうしますか?余った電気を捨てる事になるので勿体ないですよね。

電力会社は電気の買取を自由に決めれますので、「来年から買い取りません」ということはあり得ることなのです。ですから、そんな不安定な状況よりは、蓄電池に電気を溜めて自分たちで使ったほうが良いということになってきます

太陽光発電を設置するとき

これから太陽光発電を設置する時は、蓄電池が必要になってきますなぜなら、この時代は余った電気を売るよりは溜めて使った方がお得だからです。2021年の売電単価は19円で、2022年は17円、2023年は16年と毎年下がっています。そんな中、買う電気の単価は電力会社やプランによって変わってきますが、電力会社から買う電気は2023年以降は約40円以上になっています。そうなれば、高い電気代を払うより、蓄電池に電気を溜めて自家消費した方が目先の電気代もそうですし、長い目で見てもお得になってくることが言えるでしょう。

管理人
管理人

10年後にFITが終わっても蓄電池があれば安心ですね。

パワーコンディショナが壊れたとき

パワーコンディショナが壊れたときには、蓄電池が必要と感じるようになります。もしパワーコンディショナが壊れたら、選択肢は3つあるのです。

3つの選択肢
  1. 壊れても直さない
  2. パワーコンディショナを交換する
  3. 蓄電池にする

といった選択肢になってきます。では、どれがお得なのか気になりますよね。この中で一番お得なのが「③蓄電池にする」になるのです。すべてのご家庭に当てはまるわけではないですが、ほとんどのご家庭はお得になります。

こちらの記事で詳しく説明しています。

蓄電池の良さ

蓄電池ってどんな良さがあるのでしょうか。良さがわからないと検討すらできませんよね。そんな蓄電池ってどうなの?っていう悩みを持っている方に、蓄電池の良さをお伝えしていきます。

蓄電池の3つの良さ

  1. 充電ができる
  2. 節電ができる
  3. 停電時も電気が使える

充電ができる

蓄電池の良さは、まず充電ができることです。電気はナマモノで流れている電気を止めることもできない蓄電池がなくては電気を充電することもできない。なので、この「充電ができる」っていうのはすごいことなのです。身近にも充電器はあるご家庭は多いと思いますが、せめてスマホを充電したりするぐらいだと思います。

家庭用蓄電池は、充電しておけば冷蔵庫を動かしたり、IHやエアコンも稼働させることもできるのです。そんな中、充電の方法は2種類あります。

2種類の充電方法

  1. 電力会社の安い電気を充電
  2. 太陽光発電の余った電気を充電

この2つについても説明していきます。

①電力会社の安い電気を充電

以外に知られていないのが、電力会社の安い電気も充電できるということです。蓄電池と聞くと太陽光発電の余った電気を溜めるというイメージがほとんどだと思います。その良さは、電力会社の安い電気を溜めて、割高な時間帯に使うことで、電気代を安くできるという点でしょう。

②太陽光発電の余った電気を充電

太陽光発電のFITが終われば、太陽光発電の余った電気を溜めていくことができます。その溜めた電気を夕方以降に使ったり、天候の悪いときに使ったりできるので、更に電気代を安くすることが可能です。FITが終わったら、電気事業者と売電契約することも視野に入ると思いますが、まずは蓄電池に電気を溜めて、溜まりきらなかった電気を売ったほうが効率は良いでしょう。

節電ができる

蓄電池があれば、節電にも繋がります電力会社の安い電気を溜めて、割高な時間帯に使えば、その差額分が節電になります。また、太陽光発電の余った電気を使えば、自給自足になるので、節電に繋がります

管理人
管理人

電気代が上がっても上手に使えば安心できますね。

停電時も電気が使える

家庭用蓄電池は、非常用電源としても使えますので、災害などで停電になっても電気が使えます。とくに命に関わる機器をご家庭に備えている方は非常に心強いことでしょう。

蓄電池の製品によって、停電時に使いたい家電製品を予め決めておくことができますので、停電になった際に、慌てることも少ないです。このご時世、どこでどんな災害が起きるかわかりません。そういったときに、蓄電池があればとても安心できることでしょう。

蓄電システムの仕組み

蓄電池システムの構成ってどんな仕組みになっているの?と言う疑問点を持っている方もいらっしゃいます。なので機器ごとにどんな機能が携わっているか説明していきます。

太陽電池モジュール~接続箱~パワーコンディショナ

太陽電池モジュール(太陽光パネル)で発電した直流の電気を接続箱で集約しパワーコンディショナで交流の電気に変換します。なぜなら、ご家庭で使っている電気が交流の電気なので、直流の電気では使えないからです。

接続箱とは
創った電気を集約する場所です。太陽電池モジュールから作られた電気を束ねて、パワーコンディショナに送る役目があります。

蓄電池のパワーコンディショナ~蓄電池

蓄電池に溜める電気も直流になります。なので、交流の電気を直流に変換する蓄電池用のパワーコンディショナが必要になってきます。

蓄電池は3つのタイプがある

家庭用蓄電池はポータブル型蓄電池と単機能型蓄電池、ハイブリッド型蓄電池と3つのタイプがあります。では、どう違うのか解説します。

ポータブル型蓄電池

ポータブル型蓄電池は簡易的な蓄電池で系統(電線から流れてくる電気)と繋がないタイプなので、太陽光発電の電気を直接溜めることはできません。そして工事が不要なものや工事が必要なものもあります

アウトドアなどで持ち運びができるタイプは軽量化やコンパクト化しないといけないのでその分蓄電容量は少なく工事が不要です。しかし自宅でしか使わないとなればある程度の重量や寸法は大きくできるので溜めれる容量も多く工事が必要といったところです。

単機能型蓄電池

単機能型というのは、今設置してある太陽光システムはそのままで触らず、追加で蓄電池用のパワーコンディショナを付けるタイプの蓄電池になります。その中でも、システム構成が違うものがあります。

単機能パワコン別設置

単機能型でも、蓄電池用のパワーコンディショナと電池本体を別々で設置するタイプ

単機能一体型

単機能型で、蓄電池用のパワーコンディショナと電池本体が一体化しているタイプ

ハイブリッド型蓄電池

ハイブリッド型蓄電池は、太陽光発電の電気と蓄電池の電気を1つのパワーコンディショナで管理することができるタイプです。なので太陽光発電のパワーコンディショナを取り外し、ハイブリッドパワーコンディショナを設置していきます。

電気の流れや運転モード

蓄電池の電気ってどんな流れをするの?またどんなモードがあるのか気になりますよね?電気の流れがわからないと蓄電池の使い方のイメージが掴めないでしょう。その使い方はモードによって変わってきますので説明していきましょう。

ここでは村田製作所のAll-in-One蓄電池の運転モードで解説していきます。

  • 自動運転コース【AUTO】
  • 夜間充電優先コース【ECO】
  • 自家消費優先コース【GREEN】
  • 備蓄優先コース【STORE】

ライフスタイルに合わせてモードを選んでいきましょう。

自動運転コース【AUTO】

自動運転コースは電力プランの時間帯別料金や天気予報などを考慮し、経済的に最適であろう条件で充放電を行っていきます

例えば、昼間の時間帯が晴れであれば、夜間の安い電気の充電は行わず太陽光発電の余った電気を充電して夜に放電していきます。また、昼間の時間帯が天の場合は、前もって夜間の安い電気を充電しておき、太陽光発電の電力では賄えないときに放電を行っていきます。

管理人
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固定価格買取制度(FIT)が終わった後に使うモードになってきますがHEMSが必要です。

夜間充電優先コース【ECO】

夜間充電優先コースは、夜間の安い電気を充電し、夜間時間帯以外の割高な時間帯に放電していきます。なので、太陽光発電で余った電気は溜めず、売電に回します

管理人
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固定価格買取制度(FIT)中に使うモードになってきます。

自家消費優先コース【GREEN】

自家消費優先コースは、太陽光発電で余った電気を溜めて、夕方以降に太陽光発電のみの電力では賄えないときに溜めておいた蓄電池の電気を放電していきます

管理人
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固定価格買取制度(FIT)が終わった後に使うモードになってきます。

備蓄優先コース【STORE】

備蓄優先コースは、太陽光発電の余った電気を満充電になるまで溜めて、余った電気は電力会社に売電します溜めた電気は非常時に備えることを優先にしますので、通常時に放電することはありません

管理人
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あくまで非常時に備えたいというモードになってきます。

蓄電容量

蓄電容量は、太陽光発電の余った電気や電力会社の電気をどれぐらい溜めたいかという容量になります。各メーカーによって蓄電容量は様々なので、どのメーカーがどのクラスの容量を扱っているのか載せていきます。

小容量(~5kWh)

メーカー
容量詳細HP
4.1kWh詳細を見る
3.5kWh詳細を見る

中容量(5kWh~8kWh)

メーカー
容量詳細HP
6.5kWh詳細を見る
6.3kWh / 6.5kWh / 7.04kWh詳細を見る
5.6kWh / 7.0kWh詳細を見る

大容量(9kWh~)

メーカー
容量詳細HP
9.5kWh / 13.0kWh詳細を見る
11.1kWh / 12.0kWh / 16.6kWh詳細を見る
9.8kWh / 12.7kWh / 14.08kWh / 16.4kWh詳細を見る

9.1kWh / 11.2kWh詳細を見る
9.8kWh / 13.16kWh詳細を見る
管理人
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どのメーカーも大容量のラインナップが多いですね。

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蓄電池の未来

蓄電池の未来はどうなるのか?本当にこれから増えていくの?実はこれから蓄電池の普及は高まると言われています。その理由は今後、蓄電池に溜まっている電気を供給し、取引ができるようになる可能性があるからです。信じられませんよね?実は他の国では既に行われているのです。なので解説していきます。

ピア・ツー・ピア(Peer-to-Peer 、P2P)電力取引

P2P電力取引とは、電力会社が需要家に一方的に電気を供給しているのに対し、太陽光発電や蓄電池など分散型エネルギーリソース(DER)を所有している個人や法人が別の需要家に電力を供給し、取引する方法のことを言います。従来の「電力会社対需要家」に対し、「需要家対需要家」の取引であることからP2Pと呼ばれ、DERが普及した世界での利用が提案されている電力流通の新しい方法になります。

まとめ

今回は家庭用蓄電池って実際どうなのかと言う内容について解説してきました。家庭用蓄電池には対応年数が長いリチウムイオン電池が使用されており、二次電池としては一番性能が良い電池になります。

そんな中、本当に蓄電池は必要なのかという点ですが、必要性は十分あることでしょう。その必要性とは、FITが終わったタイミングや太陽光発電をこれから付ける時に一緒に設置したり、パワーコンディショナが壊れた時にハイブリッド型蓄電池にすることでさらなる経済効果が得られることになります。

蓄電池は未来も必要不可欠な商品になってくることは間違いないですが、単機能型にするのかハイブリッド型にするのかライフプランにあった蓄電池を選んでいきましょう。

蓄電池メーカーの比較をしていますので参考にしてみて下さい。

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監修

エコアドバイザー
『誠実さ・正直に・価値提供』という思いでみんエネ倶楽部を運営しています。営業経験やメーカーの情報、施工業者の情報など1次情報をはじめ、家庭用蓄電池のお得な情報や正しい情報など、皆様のお役に立てるよう日々業務に取り組んでいます。家庭用蓄電池のことでお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。

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